「不動産を手放したくない。でもローンが払えない。」
このような悩みを抱えてらっしゃる方もいらっしゃると思います。
そんな人のために、一つの解決法としてご提案するのは「買い戻し特約を付けて売却する方法」です。
買い戻し特約は、将来、買い戻すことを前提に不動産を売却するときに付ける特約です。
分かりやすく言うと、何らかの理由から不動産の所有が難しくなった人が、不動産を担保にした一時的な借金をするといった感じでしょうか。
買い戻し特約は、当事者同士の約束(契約)だけでなく、きちんと登記をおこないます。
これで、第三者に対しても効力を持つことになります。
たとえば、買い戻し特約を付けて売買したのに、買主が他の人に不動産を売ってしまったとします。
買い戻し特約が付いていたとしても、不動産の所有権は買主にあるため、売却することはできるんです。
しかし売主には、不動産を買い戻す権利が登記をすることによって法的にも有効で、それを第三者に対しても主張できます。
つまり、買主から不動産を購入した第三者から、不動産を取り戻せるます。
買い戻し特約の期間は、10年までと決められています。
買い戻し特約で定めた期間が満了した場合、時効となり、効力を失います。
効力を失ってしまった場合、売主が不動産を買い戻す権利はなくなり、買主は自由に売買できるようになります。
ただし、期限切れになったからといって、登記内容が抹消されるわけではありません。
その時点での所有者と買戻権者が2人で買戻特約の抹消手続きをする必要がありますので、気を付けて下さい。
買戻特約の抹消手続きは大変複雑なので、司法書士などの専門家に頼むことをお勧めします。